パリ郊外の街サン・ドニには、フランスの守護聖人サン・ドニが由来となったサン・ドニ・バジリカ大聖堂があります。
歴代フランス君主の墓所で、639年から19世紀までの国王や王妃が埋葬されています。
今回は、フランスの王族が眠るサン・ドニ・バジリカ大聖堂について詳しく解説していきます。
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サン・ドニ・バジリカ大聖堂(Basilique Cathédrale Saint-Denis)とは

紀元250年頃、殉死したサン・ドニ司教の墓の上に建てられた教会がサン・ドニ・バジリカ大聖堂の始まりです。
サン・ドニ司教はガリア伝道のためルテティアに派遣されましたが、ローマ軍によってモンマルトルの丘で斬首されてしまいます。
ところがすぐに絶命せず、切り落とされた自分の首を持ってカトゥリアコス(現在のサン・ドニ)まで歩きました。
そこで息絶えた司教は、敬虔な婦人(パリの守護聖人ジュヌヴィエーヌ)によって埋葬され、墓の上に小さな教会が建てられました。
12世紀に修道院長シュジェールによりフランス初のゴシック建築に大改築が行われ、その後も改築を重ねて現在の姿に至っています。
フランス王家の歴史と深い結び付きのあるサン・ドニ・バジリカ大聖堂は、639年から19世紀にかけてメロヴィング朝、カロリング朝、カペー朝、ヴァロワ朝、ブルボン朝の王族が埋葬されていました。
フランス革命後、革命以前に埋葬されていた国王の遺体は、教会の北側にある古い墓地の2つの集団墓地に積み上げられました。
また処刑されたルイ16世と王妃マリー・アントワネット、そして王妹エリザベートの遺体は、サン・ドニ・バジリカ大聖堂には埋葬されず、国王夫妻の遺体はマドレーヌ墓地(現在の贖罪礼拝堂)に、王妹エリザベートはエランシ墓地に埋葬されました。
長い間廃墟と化したサン・ドニ・バジリカ大聖堂でしたが、ナポレオン1世は建築家フランソワ・ドゥブレに修復を依頼し、のちに建築家ウジェーヌ・ヴィオレ・ル・デュクが後任しています。
王政復古後、ルイ18世は歴代国王の混合遺体を回収し、地下聖堂に再埋葬しました。
1966年にサン・ドニ司教座が置かれ、大聖堂に昇格しました。
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サン・ドニ・バジリカ大聖堂の基本情報

住所:1 Rue de la Légion d’Honneur, 93200 Saint-Denis 地図
公式HP:https://www.saint-denis-basilique.fr/

営業時間
【4月〜9月】
〈月〜土〉10:00-18:15(最終入場17:45)
〈日〉12:00-18:15(最終入場17:45)
【10月〜3月】
〈月〜土〉10:00-17:15(最終入場16:45)
〈日〉12:00-17:15(最終入場16:45)
定休日
1月1日、5月1日、12月25日
料金
聖堂内への入場は無料
王族の墓所とクリプト(地下聖堂)は有料
〈王族の墓所とクリプト〉
大人11€
18歳未満 無料
18〜25歳のEU圏国籍者及びフランス国内居住者 無料
共通チケット(サン・ドニ・バジリカ大聖堂+パンテオン)19€
※2つのモニュメントの入場間隔は3日間空ける必要があります!
パリミュージアムパスの利用可
オーディオガイド(フランス語・英語・ドイツ語・イタリア語・スペイン語)3€
チケットの購入方法
サン・ドニ・バジリカ大聖堂のチケットは事前にオンラインで購入、または訪問当日に現地で購入することもできます。
*サン・ドニ・バジリカ大聖堂の公式サイトで購入(英語・フランス語)
*GetYourGuideでオンライン購入(日本語)
*Tiqetsでオンライン購入(日本語)
*Klookでオンライン購入(日本語)
*パリミュージアムパスを購入
*現地で購入
パリミュージアムパスは、パリ市内と近郊の観光スポット54ヶ所で利用できる観光パスです。
フォンテーヌブロー宮殿も対象施設の1つ。
パリミュージアムパスがあれば、係員に提示するだけで入場できます。
サン・ドニ・バジリカ大聖堂への行き方
サン・ドニ・バジリカ大聖堂は、メトロ(地下鉄)でアクセスすることができます。
メトロ(地下鉄)で行く場合
13号線Basilique de Saint-Denis(バジリック・ドゥ・サン・ドニ)駅下車
所要時間約15分
バジリック・ドゥ・サン・ドニ駅からサン・ドニ・バジリカ大聖堂まで徒歩約3分
サン・ドニ・バジリカ大聖堂の入場方法
サン・ドニ・バジリカ大聖堂は、正面入り口から入場します。
簡単なセキュリティチェックがあります。
サン・ドニ・バジリカ大聖堂の所要時間
サン・ドニ・バジリカ大聖堂の所要時間は1時間程です。
サン・ドニの治安

サン・ドニはパリの郊外の中でも移民の割合が多いエリアで、犯罪発生率は全国平均を大きく上回っており、フランスで治安の悪い都市にランク付けされています。
特に注意しなくてはいけないエリアは、低家賃集合住宅周辺です。
サン・ドニ・バジリカ大聖堂を観光するのなら、このエリアに近づくことはありません。
サン・ドニ・バジリカ大聖堂周辺は観光客が多く、明るく綺麗に整備されているため、日中であれば観光も問題ありません。
街を散策したり、低家賃集合住宅周辺に近づいたりするのは危険ですので、絶対にやめましょう!
サン・ドニ・バジリカ大聖堂の見どころ

モンマルトルの丘で斬首されたパリの初代司教サン・ドニは、切り落とされた自分の首を持って北へ向かいました。
そして息絶えた場所が、パリから10km離れた街サン・ドニでした。
敬虔な婦人(パリの守護聖人ジュヌヴィエーヌ)によって埋葬された墓の上には、小さな教会が建てられました。
修道院長シュジェールによって大改築が行われ、その後も改築を重ねて現在の姿に至っています。
聖堂内部


全長108m、ヴォールトの高さは29mあり、開放的な空間が広がります。

巨大な翼廊には、パリのノートルダム大聖堂のモデルとなった直径12mを超える2つの豪華なバラ窓があります。


ステンドグラスの美しさもさることながら、聖堂内を埋め尽くす大理石でできた70体の横臥像の石棺は圧巻です。
アンリ4世以後の王達の棺は、クリプト(地下聖堂)に置かれるようになりました。

サン・ルイの礼拝堂には、ルイ18世の命で造られた祈りを捧げるルイ16世と王妃マリー・アントワネットの像が置かれています。
壮麗なステンドグラス

12世紀に修道院長シュジェールは、サン・ドニ・バジリカ大聖堂をゴシック様式で再建させました。
壁をくり抜き、精緻な装飾と色彩の美しいステンドグラスがはめ込まれました。
最も古いステンドグラスは1144年以前に設置されたもので、あまりにも脆弱だったため、2023年に複製のステンドグラスが設置されました。

直径12mを超えるバラ窓は、パリのノートルダム大聖堂のモデルとなりました。
フランス王家の墓所

サン・ドニ・バジリカ大聖堂には、639年のダゴベールから1824年のルイ18世まで43人の国王、32人の王妃、60人の王子と王女、そして12人の侍臣が埋葬されています。
フランス革命後、埋葬されていた王たちの遺体は、聖堂の北側にある旧墓地の2つの共同墓地に積み上げられました。
そしてフランス革命で処刑されたルイ16世と王妃マリー・アントワネット、王妹エリザベートの遺体は、サン・ドニ・バジリカ大聖堂には埋葬されず、国王夫妻の遺体はマドレーヌ墓地(現在の贖罪礼拝堂)に、王妹エリザベートはエランシ墓地に埋葬されました。
10歳で病死した王太子ルイ・シャルル(ルイ17世)の遺体は、パリのタンプル近くの教会の無縁墓地に埋葬されました。


王政復古後、ブルボン朝の新国王ルイ18世は、歴代国王の混合遺体を回収することに成功しました。
しかし判別が難しく、歴代国王の混合遺体は王の納骨室に祀られました。


ルイ16世と王妃マリー・アントワネットの遺骸も発見され、サン・ドニ・バジリカ大聖堂のクリプトに改葬されました。

王太子ルイ・シャルルの遺体は、死後フィリップ・ジャン・ペルタン医師によって解剖されました。
フランスでは中世からの伝統で王が亡くなると遺体を解剖し、体・心臓・内臓の3つに分ける習慣がありました。
そしてエンバーミングを行い、遺体とは別の教会に内臓や心臓を安置しました。
フィリップ・ジャン・ペルタン医師は密かに心臓を持ち出し、保存していました。
その後、心臓は人手に渡りながらも、最後はサン・ドニ・バジリカ大聖堂に無事安置されました。
200年の時を経て、心臓はマリー・アントワネットとの母子鑑定に使われました。
マリー・アントワネットの遺髪から採取したDNAと一致し、心臓は王太子ルイ・シャルルのものであることが証明されました。
尖塔


サン・ドニ・バジリカ大聖堂には、19世紀中頃まで2つの塔がありました。
北塔にあった高さ90mの尖塔は、1837年に落雷が直撃し、1845年の竜巻により損傷したため、尖塔は解体されました。
何世紀にもわたって失われていた北塔の尖塔ですが、2025年3月から再建が始められ、2029年の完成を目指しています。
フランス旅行に必須の通信手段

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それぞれにメリット・デメリットがあるので、目的に合った通信手段をお選びください。
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まとめ
フランス王家の歴史と深く結び付きのあるサン・ドニ・バジリカ大聖堂は、フランス文化遺産の至宝です。
治安の面で注意が必要ですが、見応えがあるので、フランスの歴史に興味のある方はぜひ足を運んでみてください!