イースターはキリスト教の最も重要な祝日の1つで、イエス・キリストの復活を祝う一大イベント。
フランスでは宗教的な行事としてだけでなく、家族や友人との楽しい時間を過ごす機会となっており、子供達が楽しみにしているイベントでもあります。
イースターが近づくと、店頭には卵やウサギ、雌鶏、鐘の形をしたチョコレートが並びます。
イースターは日本ではあまり馴染のない行事ですが、今回はフランスのイースターの過ごし方&楽しみ方についてご紹介したいと思います。
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イースターとは
イースター(復活祭)は、フランス語で「Pâques(パック)」と言います。
イエス・キリストが十字架にかけられ処刑された日から3日目に復活したことを祝うお祭りです。
春の到来を告げる祭礼でもあり、クリスマスに並ぶ大切な行事となっています。
イースターの日には、特別なミサ行われるため教会へ行く人もいますが、家族揃ってご馳走をいただくというのが一般的な過ごし方です。
イースターは「春分後の最初の満月の次の日曜日」と定められており、移動祝祭日になります。
2024年は3月31日がイースターに当たります。
フランスでは、復活祭の翌日の月曜日「Lundi de Pâques(ランディ・ドゥ・パック:復活祭の月曜日)」も祝日になります。
三連休となるため帰省するフランス人も多く、家族揃ってイースターを楽しみます。
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イースターのシンボル
イースターのシンボルと言えば、イースターエッグやイースターバニーを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
他にもフランスの代表的なシンボルをご紹介します!
イースター・エッグ(Oeufs de Pâques)
イースターに欠かせない卵は「生命」や「復活」のシンボル。
イースターの46日前の水曜日「Mercredi des cendres(メルクルディ・ デ・サンドル:灰の水曜日)」からその前日までの期間を四旬節*といい、節制や断食が行われ、卵も禁食の対象となっています。
そのため解禁日のイースターには卵料理を食べる習慣があります。
四旬節*とはキリストが復活する前日までの40日間の節制・断食期間のこと。
卵をカラフルに彩色して飾る風習がありますが、イースター・エッグといえば、チョコレートが定番です。
イースター・バニー(Lapin de Pâques)
ウサギは繁殖力が強いことから、「繁栄」や「生命」のシンボルになっています。
フランスでは「教会の鐘がイースターエッグを運んでくる」と言われていますが、ドイツ・アメリカ・イギリスなどでは、イースターバニーがイースターエッグを運んでくるそうです。
鐘(Cloche)
「Vendredi saint(ヴァンドルディ・サン:聖金曜日)」から「Dimanche de Pâques(ディマンシュ・ドゥ・パック:復活祭の日曜日)」までの3日間、フランスではイエス・キリストの死を悼んで教会の鐘は鳴りません。
そのため再び鳴り響く鐘は、「復活」を表すシンボルなっています。
雌鶏(Poule)
雌鶏は卵を産むことから、「生命」のシンボルになっています。
イースターの楽しみ方
イースターは子供も大人も楽しむイベントで、みんなで賑やかに過ごします。
エッグハント(Chasse aux œufs)
フランスの子供達がこの日一番楽しみにしているのが、エッグハント(卵探し)です!
大人が庭(家の中)に隠したイースターエッグを子供達が見つけ出すという遊びで、競って卵を探します。
エッグハントは各家庭で楽しむだけでなく、教会やお城、農場、美術館などでもイベントが開催されており、参加費用が必要になりますが、観光客でも気軽に参加することができます。
エッグペイント(Peindre des œufs de Pâques)
イースターが近づくと、フランスの家庭では家の中や庭にカラフルに彩色した卵やイースターバニーなどを可愛く飾り付けます。
子供がいる家庭では、卵に絵を描いたり色を塗ったりしてイースターエッグを手作りします。
イースターチョコレート(Chocolat de Pâques)
フランスでチョコレートの売り上げが最も上がる時期は、イースターだと言われています。
イースターが近づくと、卵・ウサギ・鐘・雌鶏のモチーフをかたどったチョコレートが店頭に並びます。
子供達にとってイースターは、たくさんのチョコレートが貰える日!なのです。
パリの街を彩る華やかなイースターチョコレート
この時期、デパートやスーパー、ショコラトリー、パティスリー、ブーランジュリーでは、可愛いイースターチョコレートが所狭しと並びます。
ショコラトリーやパティスリーのイースターチョコレートは、どれも個性的!
可愛すぎて、食べずに飾っておきたいぐらいです♡
スーパーのイースターチョコレートだって負けてはいません。
品揃えの豊富さと安さで勝負!です(笑)
イースターチョコレートは季節限定のお菓子です。
この時期にパリにいらっしゃる方は、フランス土産にいかがでしょうか?
イースターの伝統料理
イースターは、クリスマスのように家族みんなが揃って食卓を囲みます。
四旬節*は、肉はもちろん、卵、乳製品などの動物性食品を控えなければならないため、解禁日のイースターには豪華な料理を楽しみます。
「イースターの日に卵を食べると一年間無病息災で過ごせる」と言われているため、卵料理は欠かせません。
またイースターの翌日の月曜日には、「Gigot d’agneau(ジゴ・ダニョ:仔羊のモモ肉)」を食べる習慣があります。
Agneau Pascal(アニョ・パスカル)やAgneau de Pâques(アニョ・ド・パック)とも呼ばれ、ローズマリーと一緒にじっくりとローストした仔羊のモモ肉は、柔らかくてジューシーな美味しさです。
まとめ
イースターの日には、エッグハントなど観光客でも気軽に参加することのできるイベントも開催されていますので、この時期にフランスにお越しの際にはぜひ参加してみてはいかがでしょうか。
Joyeuses Pâques!